「聞く技術」が人を動かす

一般的に会話術の技術についての書籍というと、いかにして楽しく、相手の興味を引く話をするか、
というところに焦点が当てられているように思います。
ただ、お笑い芸人さんなどを見ていても感じますが「話す技術」を身につけるのはなかなか難しいものがあります。
本書はそれとは視点を変えて、「聞く技術」を会話のポイントとして解説がされています。

本書で取り扱われている聞く技術は
「うなずく」「聞き返す」「オープンクエスチョンとクローズドクエスチョン」など、
仕事上で人と会うことが多い人であれば自然と身についている「技術」も多いと思います。
改めて体系化してその効果を解説されると、なるほどなあと実感できます。
また、人と話すことに苦手意識を持っている人や、
これからビジネスで人と合う機会が増えるという新入社員さんなどにとっては
「なんだ、意外とかんたんなことじゃないか」という感じられるのではないかと思います。

より実践的に身につけていくために、本書では多くのシチュエーションを示して、
「OK会話」「NG会話」として多くの事例が挙げられているのも特徴だと思います。
ただ、、、正直なところ、この例文の会話が不自然で(笑)
実際に活用しているイメージがまったく持てませんでした。(あくまで個人的な感想です)
こんな感じかなー、という参考程度にしておくのがいいかもしれません。

あまり目新しい内容、というわけではありませんが、
会話に苦手意識を持つ人にとっては、手軽に克服に一歩を踏み出せる内容だと感じました。

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「聞く技術」が人を動かす―ビジネス・人間関係を制す最終兵器
伊東 明
知恵の森文庫(2003-05-01)
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