朝食抜き! ときどき断食!

意外なタイトルに惹かれて、めずらしく健康本を読んでみました。

子どもの頃から、「朝ごはん食べないとアタマが働かないよ」と
よく言われてきたように思うのですが、本書では朝食を食べない「プチ断食」により、
免疫力を向上させ、自然治癒力を高めるという説が唱えられています。

ダイエット本などで、腸内に溜まった宿便を出すことで健康になる、
みたいな話が一時ブームになったように思うのですが、
本書でも、悪玉菌の温床としての宿便の害が論じられています。
また、「生食」という名で説明される、生野菜食のメリット、
癌の原因として一酸化炭素を挙げ、抗酸化のためのビタミンCの重要性などが
具体的な方法と合わせてていねいに説明されています。

この他にも皮膚や背骨の重要性など、いわゆる「東洋医学」ともやや異なる観点から
独自の解説がなされています。
症状を押さえる「西洋医学」の考え方ではなく、自然治癒力を高めることにより、
悪いところを治す、という論理は一環しており、大変わかり易い内容です。

医学的に正しいのかどうかは僕にはわかりませんので、あくまで自己責任ではありますが、
「朝食は必要」という、これまで常識だと思っていたことに対して疑いを持ち、
そこから独自の論を積み重ねていく、というアプローチは素直に面白いと思いました。
僕も胃腸が弱いので、一度くらいは「週末断食」を試してみようかな。

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朝食抜き!ときどき断食! (講談社+α新書)
渡辺 正
講談社
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